2015年12月28日月曜日

【イベント開催】地域デザインカフェ Vol.35 『うまい!浦河米で年納め』

スタートから間もなく3年を迎える地域デザインカフェ。
毎月開催を続けて来ましたが、今年はちょっと息切れしてしまい、
一度だけ、9月に初めて開催をお休みしました。

参加人数の多さなど目指してはいませんが、振り返ってみると今年11回開催したデザインカフェの参加者数は、延べ人数で339名。ちょっと、びっくりです。


年内最後のデザインカフェは「浦河の特別栽培米」をはじめ浦河の食材を使った料理が並んだ食卓を囲んでワイワイと楽しみました。

ささやかであっても「食」をキーワードに人や地域がつながっていく場のひとつとして、来年も続けていきたいと思います。

2015年11月6日金曜日

【レポート】第34回地域デザインカフェ 『私たちに出資してくれませんか?』~浦小ドーナツ6年生23人の挑戦~

今回の地域デザインカフェでは、浦河小学校6学年担当の奈良崎功先生から、「浦小ドーナツ」の取り組みについてお話していただきました。                   
今年8月のうらかわ港まつりで販売された浦小ドーナツ。子供たちが商品開発・販売はもちろん、出店のための出費を商店街から募ることまで行いました。
今回お話していただいた奈良崎先生は空知管内の教育委員会に採用され、人事交流制度で2013年4月から日高に着任された方です。今回のような取り組みを授業で行うことが出来たのは、趣味や個人的な活動を通じて様々な町の人との繋がりがあったからだといいます。(デザインカフェ当日も、会場にたくさんの”お仲間”が来てくださっていました。)
子供たちに考える力、生きる力を身に着けることを目的に2000年から「総合的な学習の時間」が導入されており、今回の「浦小ドーナツ」もその時間を活用して実施されました。教室だけでは完結できない「生きる力を学ぶこと」は、学校の先生にとっても教科書がなく、自身で考え、創意工夫を凝らせなければならない難しく、やりがいのある時間だそうです。
奈良崎先生は 「浦小ドーナツを恒例行事化しないで欲しい」と話されていました。前年度のやり方をただ踏襲するだけでは先生にとっても学校にとっても、そして地域にとっても意義が失われるからだと。
地域に住む私たちは、「先生、今年もあれやってよ!」とリクエストするだけではなく、「こんな面白い人や取り組みがあるから、必要な時には協力するよ!」と応援することが必要なのかもしれません。

今回の取り組みをきっかけに、「学校と地域が子供を育てる」取り組みが、より広がることができればよいなと感じました。

「食」で地域をつなぐ協議会 村下知宏

2015年11月5日木曜日

【イベント情報】地域デザインカフェVol.34 『私たちに出資してくれませんか?』 ~浦小ドーナツ6年生23人の挑戦~開催のご案内

この夏、浦河小学校6年生の取り組みが町民の関心を集めました。
 
自分たちはどうやって自分の住む町の人と関わり、
町を盛り上げることができるのか。
 
「人と、どう関わりをつくって生きていくか」
 
 
「浦河の人と共に過ごす自分」というテーマに基づきながら、
地域の様々な職業の人と出会い、
教わり、考え、行動した総合学習カリキュラムが形になりました。
 
 『私たちに出資してくれませんか?』
~浦小ドーナツ6年生23人の挑戦
 
 
本日7時からの開催。
カフェマスターに、6年生の担任・楢崎功先生をお迎えしてお話を伺います。
 
 

2015年10月9日金曜日

【レポート】地域デザインカフェVol.33 『ワンデイブックカフェ in デザインカフェ』

大嵐の予報が出されていた夜にも拘らず、13名の参加がありました。持参してもらった本を回し見しながら、おすすめの感想や照会に参加された方々は興味津々。
                

大きなテーブルを全員で囲み、お茶とケーキをいただきながら和やかに過ごした『ワンデイブックカフェ』。本とお茶のある、くつろぎのひとときとなりました。わかっていたなら参加したかったという方が、他にもいたことと思います。ごめんなさい。告知が遅かったことも含め、開催のお知らせが行き届かなかったのが残念です。(次回からは、早めのお知らせができるように頑張ります!)


ブックカフェらしくなるように、この日は「六畳書房」さんにお願いして、本の出張販売コーナーを作ってもらいました。ふれあい会館の長机を上手に利用した本棚に並んだ本はおよそ40冊。児童書から難しそうな本まで、酔いされた本のジャンルは様々でした。限られた冊数しか置けない小さな本棚だからこそ、普段から手に取らない分野の本にでも目が行き、興味が持てたりするものですね。


いつものように全員で会場の後片付けをした後は、参加者の方々は自然と『六条書房』の本のコーナーへと集まっていました。『六畳書房』が昨年の11月25日にオープンしてから11か月が経とうとしています。その近況について、店番の武藤拓也さんからお話を聞きました。

「本の入荷ルートの解決策が見つかっていないため、注文のご要望にお応えできないことが増えています。いつも同じではなく、フレッシュな本棚を保つにはどうしたらよいかなど模索中です。また、取材のご依頼はほぼ外向けのものなので、浦河の人が足を運びやすくなることに直接つながっていない状況です。」とのこと。

なかなか課題は多いようです。その話を受けて、全員で今後についてのアイディアや意見を出し合いました。

「みんなでつくる町の本屋」は、次のステップに向けて試行中です。

なぜかうれしそうな様子。にわか販売員の食つなスタッフ。

2015年8月11日火曜日

【レポート】地域デザインカフェ Vol.32 先人たちの百年~漁港、馬産、移住~

今年で町制100周年を迎える浦河町。開拓期まで遡れば百年以上の歴史が積み重ねられてきました。今回のカフェマスターは「お料理松山」の松山和弘社長。日頃から歴史が好きで、9月には浦河の昔の風景の写真展を企画していらっしゃいます。そんな松山さんから、浦河の先人たちの歴史をお話していただきました。

休業日のお店を提供していただいた会場では、中に入った途端、松山さんによって用意された昔の浦河の資料の展示が目に入ります。「話がより分かりやすいように」と配慮されたこれらの資料を参加者の皆さんも興味津々に見入っていました。


サブタイトルにある「漁港、馬産、移住」について、明治期の西舎や杵臼の開拓のお話や種馬牧場から種畜牧場そしてJRA日高共同育成牧場への移り変わり、今の浦河港が出来るまでといった、浦河の歴史の転換点の先人の努力についてのお話です。限られた時間内でしたが、知らなかった浦河の先人の努力や苦労がとてもよく伝わった熱いお話でした。
途中、私たち主催者も知らないサプライズゲストとして、松山さんの先輩である元浦河商工会議所青年部会長の金石武吉さんが登場。(数日前に偶然出会った際に松山さんが打診してくれていたそうです。)この日の参加者は26名でしたが、初参加の金石さんは、たくさんの若者が参加していることに驚くとともに大変喜んでいらっしゃいました。


金岩さんからは、現在の大通の国道拡幅の際のお話を聞かせていただきました。それまで描かれていたバイパス計画に危機感を持ち、商工会議所青年部を中心に、町内の様々な人を巻き込みながら対案をつくっていった過程のお話は、まるでひとつのドラマのようでとても興味深く聞き入りました。

松山さんが最後に、「先人の財産を食いつぶすことなく、その上に町をつくっていかないと。そのためにも若い人に歴史の話を伝えていきたい。」と仰っていた言葉が心に響きました。町制100周年という節目を迎えている今年。地域デザインカフェも色々な人の営みを知り、これからのまちづくりを考える場のひとつにしていきたいと思っています。

うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会 村下知宏

2015年8月2日日曜日

【イベント情報】地域デザインカフェVol32~地域デザインカフェ vol.32「先人たちの百年 ~漁港、馬産、移住~開催のご案内


今年で町制施行100周年を迎えた浦河町。
開拓期まで遡れば100年以上の営みが積み重ねられてきました。
今回はそんな浦河の歴史を振り返ってみようと思います。

カフェマスターは「お料理 松山」社長の松山和弘さん。
日頃から歴史好きで、(永遠のテーマは「邪馬台国」だそうですが…)今回のデザカフェでは町の昔を熱く語りたいとのこと。




町制100周年にちなみ、お料理松山では9月に浦河の昔の風景をテーマにした写真展も企画されています。
今回の地域デザインカフェは、漁港、馬産、移住といった浦河を象徴する切り口から、歴史の中の浦河に思いを馳せる機会になりそうです。
ぜひ、ご参加ください!

◇日時:8月10日(月)夜7時~9時
◇場所:浦河 お料理 松山 2階「へいあん」の間
◇参加費:500円

≪お問い合わせ≫
うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会
Tel:0146-22-5123(㈱マルセイ内)
E-mail:urakawa.tsunagu@gmail.com

2015年7月17日金曜日

『うらかわすずあかねのアイス』 が優勝!

7月10日~12日、札幌ドーム で開催された 「第6回なまらうまいっしょ!グランプリ」の人気投票で 、なんと、『うらかわすずあかねのアイス』 が優勝!
売れすぎて足りないほど、予想をはるかに超えた大反響とあって、関係者の方々はうれしい悲鳴をあげていました。浦河の夏いちごは、これからますます注目が集まりますね。地域に愛される大切な産業として成長を続けている「浦河夏いちご」にさらなる期待が寄せられています。
出店した町村の中で途切れることなく人が集まり賑わっていた、浦河の出店ブース。
さすが、染めの技術が違うからでしょうか。平田染工場さん制作の「うららんかわたんの手ぬぐい」が目立っています。業種を超えて、「浦河町」を熱烈PRした3日間。みなさん、ご苦労さまでした!

プロ野球日ハムの大谷選手と白村選手が浦河町の応援大使を務めるこの一年間。全国へ向けて浦河町をPRできるこの大きなチャンスを見逃すことなく、関係するたくさんの方々が知恵を出し合い、協力して、製品化にこぎつけた浦河の新しい特産品のデビューでした。


夏いちご「すずあかね」の魅力を活かした濃厚な味のアイスだけではありません。ソウルフードとしても注目が集まっている「かつめし」からも、目が離せませんよ~。
そんなこんなの浦河の「食」のキャンペーンですが、昆布はもちろんのことアスパラにツブなど、まだまだ魅力ある食材もたくさんあるはず!観光情報の数々の発進とともに、どうやら色々と、この夏の浦河は熱いです!

うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会メンバー 小山祥子

2015年7月10日金曜日

【イベント開催】『北海道日本ハムファイターズなまらうまいっしょグランプリ』に浦河町が出展!

本日より3日間開催される『北海道日本ハムファイターズなまらうまいっしょグランプリ』
今年度の応援大使が任命されている18市町村のうち14市町村が各町村の”味”を人気投票で競います。
 大谷選手、白村選手が応援大使を務めてくれている浦河町ももちろん出場!
出品するのは浦河の夏イチゴを使った「うらかわすずあかねのアイス」

パッケージは浦河在住のデザイナー小野寺千穂さんのデザイン

5月に開催された第29回地域デザインカフェで菅農園4代目・菅正輝さんが
「浦河の夏イチゴを育ててくれた地元に還元できるようなことをしたい!」
と話されていましたが、早速その第一歩が踏み出されたようです。



港まつりなど夏季の町内イベントでも販売予定とのことですが、
札幌の方は一足先に召し上がってみてはいかがでしょうか?
そしてチーム浦河に一票を!

◆開催日時
7月10日(金) 15:00~7回終了
7月11日(土) 12:00~7回終了
7月12日(日) 10:00~7回終了
※最終日のグランプリ投票は12:00まで

◆場所
札幌ドーム オープンテラス
※イベント情報ページ
http://www.fighters.co.jp/news/detail/5510.html
◇菅さんが話された第29回地域デザインカフェレポートはこちらから。
 http://urakawa-tsunagu.blogspot.jp/2015/06/vol29.html

【レポート】地域デザインカフェVol.31 『あなたのローカルヒーローを教えてください!』

 第31回地域デザインカフェのテーマ 「ローカルヒーロー」は、ちょうど同時期に大黒座で上映されていた 『スーパーローカルヒーロー』 にあやかってつけました。

同作品は広島県尾道市の一風変わったCDショップのおじさん 「ノブエさん」を取り上げたドキュメンタリー映画です。社会で脚光を浴びるとか、なにかで表彰されるわけでもない普通に暮らすおじさんですが、ひっそり地道にアーティストや町の人を支えていて、多くの人に愛されているそんなローカルヒーローです。今回は参加者が思い浮かべる「ローカルヒーロー」を共有する場にしました。
まず最初は浦河在住のデザイナー小野寺千穂さんに口火を切っていただきました。移住者でもある小野寺さんは浦河に移り住む決めてが、多くの魅力ある人だったといいます。地域おこし協力隊などもそうですが、染工場や飲食店の方、魚屋さんやパン屋さんなど、それぞれの生業への取り組み方がとても素敵だといいます。

 ある人はヒーローってなんだろう?と考えた時、その人がいれば大丈夫と安心できる人だと思ったと、何人かの自分の思うローカルヒーローを紹介してくれました。


休憩を挟んで後半は、参加者全員で、それぞれが想うローカルヒーロー像を出し合いました。5人程度に分かれてのワークショップでしたが、「私にとってはこの人です。」と具体的な名前があがったほか、「そういうことをしている人がいるんだ~。知らなかった!」とか、「昔は、こんな人がいたらしいよ」といった話題が出され、「ローカルヒーロー」という言葉をキーワードに、新しい発見に恵まれた場になりました。

 今回はメールマガジンをご覧いただいた方や、職場の後輩を連れて参加してくださった方もいらっしゃいましたが、新しい出会いを楽しんでいただけたようで安心しました。地域デザインカフェは、毎月一回、来月以降も開催いたしますので、お気軽にご参加ください!

 次回、第32回地域デザインカフェは、「先人たちの百年」というタイトルで、8月10日(月)19時からの開催です。開催曜日の他、会場もいつもと違い 「お料理松山」さんに変更しての開催となります。よろしくお願いいたします。

2015年7月1日水曜日

【イベント情報】地域デザインカフェVol31~あなたのローカルヒーローを教えてください!~開催のご案内


日頃はあまり意識していなくても、目を凝らしてみると興味深いものや、話してみると素敵な人っていませんか。
第31回目を迎える地域デザインカフェは、参加者が互いに「実は○○なんだよ」という情報や思い入れをお裾分けしあう場にしたいと思います。

「ローカルヒーロー」と聞くと、地方におけるご当地ヒーローをイメージされるかもしれませんが、ここでは「身近なところで奮闘している人」といった意味合いで捉えています。
「実はこの人に憧れている」「あの人の言葉が自分の支えになっている」「この方の生き方が素敵だなぁ」といった、一人ひとりにとってのローカルヒーローを教えていただければと思います。

まず、数名のゲストスピーカーがそれぞれのローカルヒーローについて語ります。
自己紹介ならぬ「他己紹介」のイメージで、憧れや感謝、尊敬を伴うような身近な人についてプレゼンしていただきます。
休憩を挟んで、後半は参加者みんなでユル~く話し合いましょう。

今のところ思い浮かぶようなローカルヒーローがいないという方でも、遠慮なさらず気軽にご参加ください。

◇日時:7月9日(木)夜7時~9時
◇場所:浦河町総合文化会館 2階 団体活動室
◇参加費:500円

≪お問い合わせ≫
うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会
Tel:0146-22-5123(㈱マルセイ内)
E-mail:urakawa.tsunagu@gmail.com

2015年6月26日金曜日

伝統の技で大谷翔平選手にエール!平田染工場さんのミニ大漁旗が贈られました。

先月の昆布に引き続き北海道日本ハムファイターズ市町村応援大使である大谷翔平選手へ浦河町からの熱いエール!
平田染工場が作成した大谷翔平選手のミニ大漁旗が贈られ、日刊スポーツ(6.26 5面 WEB版 http://bit.ly/1IheIdk)に掲載されました。

80年以上の長い歴史を持つ平田染工場さん。今では伝承者も少なくなった手染めの技術を用いて大漁旗などを製作しています。
平田さんの大漁旗製作風景
三代目の平田貴敬さんは「うららん&かわたん」手ぬぐいを作成されたり、染め体験を開催されたりと浦河のためにと熱い取り組みを行っています。
記事中にはありませんが、平田さんが個人のFacebookに書かれていたお言葉が素敵だったのでご紹介しますね。

「僕の染めた物は、生活には全く関係ない贅沢品でして、感動製品か失望製品のどちらかです。
お客様が品物を手にした時、笑顔になれるよう今後も努力して参りますので宜しくお願い致します。」
大谷選手の活躍はもちろん、浦河に長く根付いてきた技が、多くの方を感動させることを応援したいと思います!

◆日刊スポーツ(6.26 第5面)
http://www.nikkansports.com/baseball/news/1497850.html
◆染元 平田染工場さんWEB
 http://www.net-urakawa.com/hirata/

2015年6月20日土曜日

世界に発信!浦河の『乗馬療育』

第9回地域デザインカフェにて乗馬療育についてお話していただいた小島愛子さんと江刺尚美さん。
今月22日から台湾で開かれる乗馬療育の国際学会にて小島さんがこれまでの取組みや研究成果を発表されるそうです。
6/20 北海道新聞朝刊 日高版
日本人による口頭発表は小島さん一人。(もちろん英語での発表だそう・・!)
乗馬療育の効果を科学的に検証している団体は、国内はもちろん、海外でも決して多いわけではないそうです。
福祉サービスとして提供されるだけではなく、様々な研究機関と連携しながらの積み重ねをされてきた成果なのでしょうね。

浦河の”馬”という資源を活かした乗馬療育の取組が世界に発信されるのは嬉しいことですね!

◇第9回地域デザインカフェのレポートはこちらから。
 http://urakawa-tsunagu.blogspot.jp/2013/09/vol9.html
◇現在の活動はピスカリ うらかわ乗馬療育コミュニティにて発信されてます。

2015年6月11日木曜日

【レポート】地域デザインカフェVol.30 『蹄なくして馬なし』 装蹄師の仕事


 
日高の一大産業である軽種馬生産。競走馬が実際に競馬場で活躍するまでには、実に多くの役割の人が携わっています。競走馬の命とも言える蹄をケアする装蹄師もその一人です。

26名の参加があった第30回の地域デザインカフェには、装蹄師・田中駿さんにカフェマスターとしてご登場いただきました。田中さんは競走馬牧場の跡継ぎでもあります。今回は「蹄なくして馬なし」という言葉があるぐらい大事な「蹄」をケアする装蹄師の仕事について、そして競走馬牧場の跡継ぎとしての想いをお聞きしました。
装蹄(そうてい)と削蹄(さくてい)

装蹄師の使途は大きく「削蹄(さくてい)」と「装蹄(そうてい)」の2つに分けられます。削蹄は文字通り、伸びてくる馬の蹄を削り、手入れする仕事です。装蹄は馬の靴でもある蹄鉄を釘を用いて馬の蹄に固定する仕事。生産地である日高では馬が蹄を履くことは少ないため、削蹄が主な仕事になるそうです。
「真っ白です…」と大変緊張していた田中さんでしたが、終始笑い声の絶えないあったかい場になったのはマスターの人柄でしょうか。馬の蹄の断面図などと共に、削蹄並びに装蹄についてわかりやすくお話をしていただきました。今回は日頃乗馬をされている方や生産牧場の方、乗馬施設の方なども参加されていましたが、田中さんの話を聞く中からそれぞれ新たな発見があったようでした。

今回のデザカフェにあたって先輩装蹄師さんからたくさんの道具や蹄を借りてきてくれた田中さん。「装蹄師は馬が相手の仕事のようで、実は人との縁や関わりが一番大事だと思っています。」と話していました。装蹄師として各牧場を訪れることを通じて、牧場の跡継ぎとして家業を手伝うだけでは見えてこなかった発見が日々あるそうです。
「自分たちの代に変わったときに、今のままではいけないと思う。生産牧場としてもファンサービスなどを行わなければいけないと思うし・・」と語る田中さん。
浦河の基幹産業である”馬”産業も次世代の担い手の方々は新たな展開を考えています。

うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会 村下知宏

2015年6月1日月曜日

【イベント情報】地域デザインカフェVol30~『蹄なくして馬なし』装蹄師の仕事~開催のご案内




地域デザインカフェVol.30のテーマは装蹄師のお仕事。
日高の一大産業である軽種馬産業。
競走馬が実際に競馬場で活躍するまでには、実に多くの役割の人が携わっています。
競走馬の命ともいえる蹄をケアする装蹄師(そうていし)もそのひとつです。
日高以外の方には耳慣れない仕事でしょうし、浦河が地元の方でもその仕事の中身までは知らないという方もいるのではないでしょうか?

今回のカフェマスターは若手装蹄師の田中駿(すぐる)さん。
浦河出身で軽種馬牧場の後継者でもある田中さん。「装蹄師ってどんな仕事?」という話題はもちろん、牧場の後継者ならではの話題までお聞きしたいと考えています。
「蹄なくして馬なし」という言葉もあるぐらい馬にとって重要な蹄。
その蹄を守る装蹄師のお仕事、是非聞きに来てください!

◇日時:6月11日(木)夜7時~9時
◇場所:浦河町ふれあい会館 和室
(東町かしわ3丁目1-1/浦河保健所正面)
◇参加費:500円


※地域デザインカフェとは、
『地域の色々についてゆる~く話をする』をテーマに毎月第2木曜日に開催しているイベントです。

町内の様々な方が「カフェマスター」として登場!地域を元気にする話題や浦河をもっとよく知るための話題を提供しています。
たとえば、他の町のまちづくりの話や、小さな商いの話、昔の浦河の様子など!

講演会とは違った誰もが参加しやすい場を目指しています。参加者同士、参加者と話者が雑談したり、話をするのが苦手な人は静かに頷いたり・・誰もが気軽に参加できる会です。


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≪お問い合わせ≫
うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会
Tel:0146-22-5123(㈱マルセイ内)
E-mail:urakawa.tsunagu@gmail.com

【レポート】地域デザインカフェVol.29 『浦河の夏イチゴ、日本一までの挑戦』 

浦河の夏いちごの昨年の販売額が2.8億円を達成!ここに至るまでの11年の物語とこれからの想いを、菅正輝さんからお話していただきました。「売り上げ日本一になったけど、何よりも、浦河町のみなさんに愛される産業にしていきたいです。」「アイデアやアドバイスを皆さんからいただきたいです。」と、自らデザインカフェへ。「これからの10年は、僕らが次の物語を作っていく番です!」と力強く話されました。「すずあかね」が、この地域の作物として確たる位置を占めるまでの実際の物語に感動しました。
菅農園4代目 菅 正輝(すが まさてる)さん
浦河・様似で協力して生産している夏いちご「すずあかね」。ケーキをはじめとするお菓子用のいちごとして高い評価を得ている品種で、銀座コージーコーナーをはじめとした有名店でも取り扱われています。

その一方で、ほぼ全量が東京方面に出荷されているため、浦河町内に住んでいる私たちが手軽に購入できたり、味わうような機会はほとんどありません。これは、かなり残念なことです

浦河のイチゴ生産の現場にみんな興味津々!過去最高の参加者数でした。
 今回は、「浦河の人達に浦河のいちごのことを知ってもらいたい、地域に何かを還元したい!」 という熱い想いを抱いている菅さんが、自らカフェマスターを申し出てくれました。生産量日本一を達成した夏いちご「すずあかね」ですが、当初はたった4軒の農家さんでスタートしました。菅農園さんも、その中の一軒です。
新種のいちごが次々と生まれては消えていく中、菅さんたちは、「すずあかね」が消されないようにと、生産ハウスを増やし、様々な課題を乗り越えてきました。栽培や、出荷に至るまでには大変な苦労があったと菅さんはいいます。当初は農協の協同選果・出荷システムに載せることができなかったため、全て自分たちで選果しなくてはなりませんでした。


朝、日の出と共にいちごの収穫をはじめ、手作業での選果を経て出荷。それからの手入れ作業や他の野菜の出荷と続き一日の仕事が終わるのは夜の10時頃。
笑って話してくれましたが、その頃は家族の生活がおかしくなり、精神的にも追い込まれ、3代目のお父さんと激論を交わす日々だったそうです。

「日本一になれたのは、苦しい時に立ち上げた農業の先輩やその時々に手を差しのべてくれた人の応援があったからです」と菅さんは話されました。

当時、役場の担当者は札幌から隔週で浦河に指導者を招聘し、自らも休日は野菜の出荷作業を手伝ってくれたそうです。
種苗会社では当時 「失敗作」ともされていたすずあかねですが、指導者の方は販路の紹介も含めて浦河に根付くように、尽力してくださいました

高価格で安定して取引される「すずあかね」は、きっと農家を幸せにすると考え、高い品質を保つように生産を続けて来た菅さんたちでした。そんな中、指導を受けていた「すずあかね」の生みの親である今野先生が、平成21年に病死されたのですが、その時、大切な言葉を残されました

「若者を集めなさい。若者が集まるところは若者が入ってくるから。そして青年部を作りなさい。」

その後、資金面で国の後押しもあり、新規就農者を募ることも進めてきました。
4戸からスタートした生産農家が27年度は全21戸中、14戸が青年部世代です。今野先生の遺言とも言える言葉を守り、今では本当に若者から成る 「いちご青年部」が活動しています。

この日もたくさんの生産農家さん、研修生の方が参加していました。農家さんを囲んでのアイデア出し
菅さんは、今までとこれからは違うステージだと言います。「これからの10年は、いちごが地元にも愛されるような取り組みをしていくことで、次世代の担い手づくり、ひいてはそれが産地としての競争力づくりにつながる」と考えています。 

町外から移住して新規就農を目指す研修生も増え続けています。これから先の物語を作るのは僕たち若い世代だと話す菅さんと 「いちご青年部」の方々と出会い、正直、未来志向の若者たちがこんなにも浦河にいたのかと感動しました。

私達も浦河に育った新たな産業を応援していきたいと思います。


菅正輝さんのブログ「菅農園4代目の日記」http://d.hatena.ne.jp/SugaFarm/

2015年5月26日火曜日

大谷翔平選手と日高昆布と昆布大使

浦河町が北海道日本ハムファイターズの市町村応援大使である大谷翔平選手に
浦河町名産の日高昆布を贈りました。
最近足をつるアクシデントに見舞われることがたびたびある大谷選手。
昆布の持つ豊富なカリウムはその予防に役立つのだとか。


(参考記事)

大谷もう足つらない!コンブ1年分“差し入れ”3冠馬も食べていた(スポニチアネックス)
「昆布食べて活躍を」浦河町が日ハム大谷投手に贈呈(産経ニュース)


北海道新聞朝刊(2015.5.26)

本日(5月26日)の北海道新聞朝刊(苫小牧圏)でもそのニュースが取り上げられました。
半面を使った記事の中には地域デザインカフェVol.6~日高昆布の魅力~のカフェマスターを務めていただいた
荒井孝幸さんによる焙煎昆布の作り方が!

2013年度は日本昆布協会が任命する昆布大使を務めた荒井孝幸さん。
ツアーやワークショップ、Facebookページ持込居酒屋おらほでも昆布の魅力を広めていらっしゃいます。

大谷選手同様(!)今年の活躍に目が離せません!
▼荒井さんが運営するこんぶログはこちら(焙煎昆布レシピも掲載)
http://blogs.yahoo.co.jp/arachin0

2015年5月8日金曜日

【イベント開催】地域デザインカフェVol.29 「4代目が語る『浦河の夏イチゴ、日本一までの挑戦』開催のご案内




今回は菅農園4代目の菅正輝さんをカフェマスターにお迎えします。
昨年の販売額が2.8億円に達成した浦河・様似の夏イチゴ。
ケーキをはじめとするお菓子用のいちごとして高い評価を得ており、銀座コージーコーナーをはじめとして有名店でも取り扱われています。
その結果、担い手として他の町から移住し新規就農を目指す方も増えています。

その一方、ほぼ全量が東京方面に出荷されているため、
浦河町内に住んでいる人達は味わう機会や知る機会がほとんどありません。

今回は「浦河の人達に浦河のイチゴのことを知ってもらいたい、地域に何かを還元したい!」
という熱い想いで、菅さんが自らカフェマスターを申し出てくれました。

多数の研修生も受け入れている菅農園さん。
浦河のイチゴ栽培の現状や菅さん自身が浦河にUターンした理由、
夏イチゴ「すずあかね」栽培に至る知られざるドラマまで・・!?

身近だけど知らない、浦河のイチゴの様々なお話を聞くことができそうです。
もちろん味わう機会もご用意いたします♪

ぜひご参加ください!


◇日時:5月14日(木)夜7時~9時
◇場所:浦河町ふれあい会館 和室
(東町かしわ3丁目1-1/浦河保健所正面)
◇参加費:500円


※地域デザインカフェとは、
『地域の色々についてゆる~く話をする』をテーマに毎月第2木曜日に開催しているイベントです。

町内の様々な方が「カフェマスター」として登場!地域を元気にする話題や浦河をもっとよく知るための話題を提供しています。
たとえば、他の町のまちづくりの話や、小さな商いの話、昔の浦河の様子など!

講演会とは違った誰もが参加しやすい場を目指しています。参加者同士、参加者と話者が雑談したり、話をするのが苦手な人は静かに頷いたり・・誰もが気軽に参加できる会です。


――――――――――――
≪お問い合わせ≫
うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会
Tel:0146-22-5123(㈱マルセイ内)
E-mail:urakawa.tsunagu@gmail.com

2015年5月5日火曜日

【お知らせ】食つなメールマガジンの登録受付いたします!






いつもうらかわ食で地域をつなぐ協議会の活動をご覧いただきありがとうございます!
今までFacebook上のお知らせが多かった地域デザインカフェや協議会主催のイベント、ブログの更新といった情報ですが、「Facebookで見逃した~」「Facebookはやってないのよねー」「ブログも頻繁にはチェックできない・・」といったお声もよく耳にしていました。

そこで食つなの情報発信をするメールマガジンの登録を受け付けいたします。
来月から地域デザインカフェの開催情報、レポートなど概ね月1回程度の配信予定です。
浦河町内の方はもちろん、町外の方もぜひご登録くださいませ!


導入したばかりですので何かと不備もあるかと思います。
お気づきの点・ご要望等はメッセージ・メール等でお知らせください。
よろしくお願いいたします!

【ご登録は↓の登録フォームから】 http://urakawa-tsunagu.blogspot.jp/p/mailmagazine.html
※登録完了メールが迷惑メールに振り分けられることもありますので、ご確認ください。

2015年4月10日金曜日

【レポート】地域デザインカフェVol.28~ママトーク発 うららべつふぇすた行 奇跡の旅路~

女性のパワーはすごいなぁー。第28回地域デザインカフェの参加者は、なんと46名!この春から浦河に赴任した方や、隣町から参加された方など、初めての方も数多く参加されたにぎやかな場になりました。
カフェマスターには、間もなく3回目の開催を控えているうららべつふぇすたの実行委員長、星明子さんにお願いしました。ワークショップの手法も取り入れ、「なぜ駅?」 「まさかの馬」など、今までに開催されたうららべつふぇすたの中から選んだキーワードを 「お品書き」として用意。参加者の皆さんからは、それを使ってたくさんの質問が出されました

うららべつふぇすたに実際に参加した方、協力した方との掛け合いも交えながら終始リラックスした雰囲気のカフェで、皆さん本当に楽しそうでしたね。すべての片付けを終えて会場を出る時間がつい遅くなりがちなほど。異業種で多世代の人がワクワクしながら集う最近のデザインカフェです。


来月のデザインカフェは5月14日(木)、東町ふれあい会館で開催します。浦河でいちごを生産している方々の熱意が伝わるカフェになりそうです。どうぞお楽しみに!

2015年4月2日木曜日

【イベント開催】地域デザインカフェVol.28~ママトーク発 うららべつふぇすた行 奇跡の旅路~ 開催のご案内


地域デザインカフェVol.28は5月に第3回の開催を控えた
うららべつふぇすた実行委員長の星明子さんをカフェマスターにお招きします

2013年に浦河駅で第1回目を開催したうららべつふぇすた。
手作り雑貨の販売や跨線橋を活用した写真展、ポニー乗馬体験や町内飲食店の出店など、
女性ならではのセンスが随所にあふれたイベントには数多くの人達が訪れました。


もちろんイベントの運営経験なんてない普通のお母さん達の「こんな場所があれば面白いよね!」からスタートしたうららべつふぇすた。

町内外の色々な人の協力を得ながら、
開催にこぎつけるまではたくさんのエピソードがあったようです。

今回はうららべつふぇすた開催までのお話や舞台裏を含めて色々なお話が聞けそうですよ!
是非ご参加ください!


◇日時:4月9日(木)夜7時~9時
◇場所:浦河町ふれあい会館 和室(東町かしわ3丁目1-1/浦河保健所正面)
◇参加費:500円

≪お問い合わせ≫
うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会
Tel:0146-22-5123(㈱マルセイ内)
E-mail:urakawa.tsunagu@gmail.com

2015年3月24日火曜日

【レポート】地域デザインカフェ vol.27 ~あの日見上げたキルギスの空は、浦河へと続いていた~ 

27回の地域デザインカフェは五十嵐大介さん、早矢加さんご夫妻がカフェマスター。
今年の1月から五十嵐早矢加さんが地域おこし協力隊として着任、大介さんは浦河町内で
酪農・農業をはじめることを計画中です。
 今回は2010年頃から2年間JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊としてお二人が赴任していた中央アジア・キルギス共和国のお話をしていただきました。 

キルギスの民族衣装と帽子を身に着けて登場した五十嵐夫妻

「キルギス」という普段、なかなか名前を聞くことも少ない国の話に興味を持って集まった参加者の方は30名以上!浦河町内はもちろん、テレワークプログラム参加者の方やお隣の様似町の方からもご参加いただきました。
30名以上の参加者!初めてご参加の方もいらっしゃいました!
キルギス国歌の紹介からスタートして、食や生活、自然や文化を写真を交えて紹介してくれました。キルギス共和国は中央アジアに位置し平均標高が2750メートルの山岳国家。世界第2位の透明度を誇るイシククル湖などの豊かな自然に囲まれています。普段見ることのない異文化に参加者からはたくさんの質問が飛びました。

世界第2位の透明度を誇るイシククル湖


家畜として馬が生活に密着しています。

キルギスのお祭りの食事
青年海外協力隊員としての活動期間中は村落部の家庭でホームステイしていたお二人。キルギスの人々の生活に直に触れることで、人生の価値観が大きく変わったといいます。

当日は早矢加さんがキルギスのお菓子を作ってきてくれました!
村落生活普及支援員として現地で特産品開発をする団体の立ち上げを行っていた早矢加さんは「貨幣や金銭ではない価値」の大切さを知ったといいます。青年海外協力隊になる前は東京の企業で働いていた早矢加さん。企業でのキャリアアップ、そして更に多くの収入をと考えていましたが、キルギスのホームステイ先の家族から「独りで暮らしていて、なんのために働いてるんだ?」と問われたといいます。お金ではない家族と共に過ごすことなどの豊かさに気づかされたそうです。


農業支援員として活動していた大介さんも、キルギスで「わかりやすい生活」をしたいと考えたといいます。畜産が専門の大介さん。日本では「肉」として並ぶ家畜が誰にどのように育てられたのかは中々知ることができません。キルギスでは各家庭で羊や鶏が、目の届く範囲で飼われています。


各家庭で飼われる家畜

お二人の価値の転換点に共通するのは「家庭」キルギスから帰国されてからご結婚されたお二人。浦河への移住もキルギスで発見した豊かさを持つ家庭を築くことが大きな理由です。ゆくゆくは自給自足の生活を基盤にした暮らしのための準備をしていますが、
そういった新しい豊かさを浦河でぜひ実現していってほしいと思います