2013年4月13日土曜日

「まさご」さんの「無添加うま味調味料」ラベル

先日、「うらかわ『食』の手帖」でも紹介した「まさご」さんにお邪魔したところ、店主の大久保さんに「ほら、これ」とラベルを渡されました。大久保さんは、首都圏で「無添加なら、ぜひ扱いたい」というお店が増えてきたことに応えて、地元の食材、日高昆布粉末と鮭の魚醤を使って、化学調味料無添加の「浦河餃子」を開発したのですが、ようやく、そのパッケージに貼るシールが完成したのです。

大久保さんに相談されて、村下くんとともにアイデア出しにお店の事務所に伺ったのが、今年のあたま。「『化学調味料無添加』という表示は、正しいかも知れないけれど、美味しそうじゃない。せっかくラベルを貼るなら美味しさを想像させるシールがいいですよね」という視点から、その時ひねり出したアイデアは、食品表示のルールにひっかかってしまって見送り。その後も、大久保さんは、道の保健所まで足を運び、何度も担当者とやりとりをして、とうとう納得できる表示にたどり着き、ラベルを完成させたそうです。大久保さんの粘り強さには、本当に脱帽です。

「無添加うま味調味料」という言葉は、健康を気づかう人にも、美味しいものが食べたい人にもピンときて、日高昆布&鮭醤油という素材も、ちゃんと伝わります。このラベルが浦河のいろいろな加工食品に貼られるようになったら(つまり、うま味調味料として日高昆布と鮭醤油が積極的に活用されるようになったら)、「うま味」自体が浦河の食の魅力になっていくかも…とイメージがふくらんでしまいました。
(宮浦宜子)

2013年4月11日木曜日

【レポート】「地域デザインカフェ」をデザインする!

次回で第5回目となる『地域デザインカフェ』
「場づくりからみんなでやろう!」をコンセプトに、
デザインカフェをデザインするチームで集い、ミーティングをしました!


「カフェみたいに気軽に集える場所にしたいね」
「それじゃ、堅苦しいルール縛りとかは無しかなぁ」

「暑苦しい人達の集まりみたいににならないようにしたいよね 笑」
「気軽に来て、話したい人は話して、苦手な人はしなくていいみたいな?」

これが正解!っていう結論はないでしょうけど、少しずつみんながわくわくする場所を創り上げていければと思っているので、お気軽にご参加ください。

もちろん「デザインカフェをデザインする人」になりたい!っていう人も随時歓迎ですよ~。

【レポート】第4回 地域デザインカフェ

遅くなりましたが、4月3日(水)の第4回『地域デザインカフェ』 のご報告です。

農水省から助成金を得て活動した「田舎で働き隊!」の半年間の活動も終了し、
資金のなくなった協議会で初の試みた、ワンコイン会費(500円)で開催したカフェ。

いつもの団体活動室が使えなかったため、
今回はいつもよりも広い会場での開催でした。
今回は代表の小山が担当。「小商いの魅力」と題して、参加した20名ほどのみなさんと一緒にこの日のカフェを共有しました。

自身が営む会社の成り立ちから始まり、 『草むしり.com』 さんと 『株式会社 掃除の力』 さんという、実際に起業したの2社の事例を紹介実際に起業した友人の会社の事例を紹介。次に、『魂の中小企業』という本の中から、『中里スプリング』 さんと、『樹研工業』 さんの2社の紹介を通じて、小さな会社を営む経営者の方が大切にしている思いや実践について紹介しました。

毎回違った参加者の顔があるのも、「地域デザインカフェ」の魅力のひとつですが、この日は女性の参加者が今までの中でいちばん多かったかな?

初めて参加して下さった方からも、「また来ますね」と言っていただけて、改めてホッとしていた担当の小山でしたが、「話すのって体力がいるなぁ。あんなに長く、ひとりで話すことなんかないからなぁ。」 と言っていました。代表、お疲れ様でした^^
(小山祥子)

2013年4月2日火曜日

浦河産「九条ねぎ」が旬を迎えています

昨日の朝、上野深にある藤田泰蔵農園にお邪魔してきました。

藤田さんの農園は、夏に育てているスーパーアイコでつくった「スーパーアイコのトマトジュース」を通して、ご存知の方もいるかと思いますが、冬期は京野菜の「九条ねぎ」を育てています。北海道での生産は珍しいこの九条ねき。寒さが長引いたこともあって、3月末から出荷の最盛期を迎えたそうです。

私が札幌の実家に行く予定を知って「ご家族でぜひ食べてみて」と有り難いお言葉を頂き、いそいそと車を走らせたのでした。

無冠水、無加温で冬を耐えた逞しい九条ねぎ
藤田さんが九条ねぎを育て始めたのは、トマトのコンパニオンプランツとして。特定の作物を育てていると、肥料の中のある成分が積極的に使われ、別の成分はどんどん土に残っていきます。その、残っている成分を必要とする作物をつくることで、残留する肥料の偏りがなくなり、連作障害が起こりにくくなるのです。そのトマトのコンパニオンプランツが、ネギだったというわけです。

数年前からいろいろな種類のネギを植えてみたそうですが、冬期の間、電熱線などで加温せずとも、たくましく育ったのが、平安時代から京都でつくられてきたという九条ねぎ。京都からは遠く離れたこの地で、なぜか上手く育ったのです。そこから、積極的に九条ねぎの作付けを行うことになったそうです。

気温があがりどんどん生育する九条ねぎ

先日、STVのラジオ番組に出演した札幌宮の森のこだわりスーパー「フーズバラエティすぎはら」の杉原さんも、今が旬の美味しい野菜として、この藤田さんの九条ねぎを取り上げてくださったそう。

番組の中で、杉原さんは、九条ねぎの美味しい食べかたも紹介。軟白部分は、まな板の上で、軽く叩いてから、フライパンで焼き、味を凝縮させて、みそ汁やお鍋に。また、薄皮がついたままのものを洗わずに炭火で焼いて食べる、など。細いものは、野菜はねぎのみ、のしゃぶしゃぶや、ぬたにしても美味しいそうです。

早速、実家では、軟白部分はお味噌汁に、あと、さすがに炭火は大変だったので、グリルで焼いて、オリーブオイルを少したらして、軽く塩を振って頂きました。

冬の厳しい寒さを越えた、この九条ねぎは、とっても甘いのですが、その特徴である苦みも感じ、なんとも深みのある味。和食はもとより、魚介系のイタリアンに合いそうだなあと思いました。

スーパーアイコのかわいらしい苗
別のハウスでは、スーパーアイコをはじめとする、夏野菜に苗の育成と植え付けが始まっていました。農園には、去年の10月末、もう収穫も最後という頃に、一度お邪魔しているのですが、夏の間ずっと、あの宝石のようなトマトを実らせていたトマトの株も、最初はこんな小さな苗からはじまっている、という至極当たり前のことを目の当たりにして、植物の生命力のすごさを改めて感じました。初夏の実りが楽しみです。
昨年10月、収穫終わり頃の実り

(「元」研修生・宮浦宜子)



※藤田さんの「九条ねぎ」は、浦河では荻伏築港にある「所司商店」で扱われているほか、札幌では前述の「フーズバラエティすぎはら」や「フレッシュファクトリー」で、買うことができるようです。