2013年12月6日金曜日

【レポート】地域デザインカフェ Vol.12 ~日高の食材でつくるT(たまご)・K(かけ)・G(ごはん)!!~ 

 

第12回 地域デザインカフェ

~「日高の食材でつくるT(たまご)・K(かけ)・G(ごはん)!」~


今年の1月からスタートした 『地域デザインカフェ』 も、今月で12回!
12回の節目はどんな企画にしようかと悩んでいた時に流れてきたのが、「T・K・G」が楽しかったという話でした。「T・K・G」って?…
洒落たネーミングですが、どうやら 「卵かけごはん」 のことでした。
なるほど。「T(たまご)・K(かけ)・G(ごはん)」 笑!!

地場産の食材にこだわった卵かけごはんの夕食パーティを、若い運営メンバーたちが仲間同士でワイワイと楽しんだというのです。いいね~!今回はそれでいこう!

満足な告知もせず、師走の忙しい時期の開催とあって参加が心配でしたが、当日のにぎわいぶりにびっくり!なんと、30名ほどの参加者の皆さんと一緒に、卵かけご飯をたのしみました。
ご飯は「浦河産の特別栽培米」、卵は私たち協議会メンバーの一人、キッチンサイドファームの「幸せの卵」を贅沢に使用。そして醤油も、昆布大使のあらパパこと荒井孝幸さんが特製のオリジナルブレンド醤油を用意してくれました。
卵はご飯の上に直接のせる?のせない?混ぜた卵に醤油を入れてから?入れないで?ごはんにかかる卵はしっかり混ぜる?混ぜない?卵からご飯にトッピングはのせる?のせない?白身が嫌なので黄身だけで? それぞれの食べ方で準備して、30名の参加者全員で「いただきま~す!」
あらパパも、醤油に漬け込んだ焙煎昆布やキノコなどの説明と人気だった昆布塩の作り方をその場で実演!『視て、嗅いで、聴いて、触って、味わって!』と、参加された方の五感を最大限に刺激することができて超マンゾク!

そうそう。実は、卵かけご飯の他に汁物もこっそり用意。浦河尽くしの食材にこだわって作った、シンプルですが完璧なタラの潮汁を、あつあつの状態で参加されたみなさんに召し上がっていただきました。

(あらパパの『こんぶログ』(ヤフーブログ)より許可を得て抜粋転載)

寂しいイメージの強かった卵掛けごはんでしたが、みんなで食べるとこんなに美味しくて楽しい食卓になるとは・・・と、みんなもびっくり!楽しいデザインカフェとなりました。また今度、みんなで楽しく集まって食べるデザインカフェがあってもいいですね。

(協力) 「こんぶログ」の 『あらパパ』 こと 昆布大使 荒井孝幸さん
       こんぶログ http://blogs.yahoo.co.jp/arachin0

(協議会メンバー:小山祥子)




2013年11月8日金曜日

【レポート】地域デザインカフェ Vol.11 ~大地を活かした地域づくり~ 

第11回地域デザインカフェ ~ 「大地を活かした地域づくり」 ~
11月7日(木) 浦河町総合文化会館 団体活動室

第11回目のカフェマスターは、アポイ岳ジオパークビジターセンターで学芸員補を務める加藤聡美さんをお呼びしました。


 ジオパークとは大地を意味する「ジオロジー」と公園を意味する「パーク」を組み合わせた言葉です。それだけ聞くと岩石や地層といった地質に関する公園なのかと思いがちですが、ジオパークは大地の上に存在する植物や気候、そして産業や文化といった人の生活のつながりを再発見し、地域の活性化を図る拠点を指すそうです。

加藤さんの資料から。大地の遺産、自然遺産、文化遺産が組み合わさて成り立つジオパーク。
様似町ではアポイ岳を中心として地域の様々な魅力の発掘を行っています。
加藤さんは学芸員補として地域の隠れた魅力を教育やツアーといった形で伝えています。カフェでお話いただいた「日高本線の終点が様似なのは、日高山脈が海に沈み込んだ断崖絶壁があるため」といったお話をはじめ、普段目を向けない「ジオ」の視点でみる地域の話には、参加者から「へぇ~」という驚きの声とたくさんの質問が飛び出ました。


 豊富な知識で学芸員として活躍する加藤さんですが、大学生時代には学芸員という仕事はまっさきに進路の候補から外していたそうです。それは学問的な難しいことばかり考えて、難しいことばかり話すだけの仕事に思えたから。しかし縁あって北海道のいくつかの“田舎“と関わる中で。難しいことを楽しく、話すだけではなく地域の人達と実践する役割をできるのではないかという考えに変化していったそうです。

夕焼けのアポイ岳ジオパークビジターセンター。館内の展示も大変素晴らしいです。
 実際にアポイジオパークでは地域の中で実践する取り組みをされています。特に興味深かったのは「ジオ塾」です。地域の人達ガイドとなり、地域の自然や産業のかかわりについて知る機会を水力発電用のダムの見学ツアーや漁師のお母さんたちが講師の料理教室といった形でつくりだしています。「なぜこの場所にダムをつくったのか?」「サケはどんな生態なのか」といったように地域の『ジオ』の特徴と、生業や営みをつなぐ取り組みを地域の人達と一緒にできることが少し羨ましくも思えました。

 今回で第11回を迎えた地域デザインカフェ。前回の新ひだか町からお越しいただいた天野さんに引き続き、お隣町・様似からカフェマスターをお迎えしました。町という境にとらわれず、繋がっていくこと新しいことを知り、動く可能性を感じることが出来ました。

(事務局:村下知宏)

2013年10月13日日曜日

【レポート】地域デザインカフェ Vol.10 ~食を通じて、ひとを幸せに、まちを元気に~

第10回地域デザインカフェ 「食を通じて、ひとを幸せに、まちを元気に」

今年1月から定期開催している地域デザインカフェは、今月で10回目を数えました。
今月のカフェマスター天野洋海(ひろみ)さんは、隣町の新ひだか町で「お料理あま屋」を営まれています。

天野さんのご実家はもともとスーパーを経営していますが、地元を離れて料理の腕を磨いた天野さんが帰ってから程なくして、料理屋をオープンさせることを決意。天野さんはそのとき29歳だったそうです。お店はちょうど今年で開店から丸10年を迎えましたが、開店の日は後に激甚災害に指定されるほどの台風が列島を縦断した日。
団体で予約を受けていたのはよりによって自衛隊の方々…。予約はキャンセルとなり、客入りはなかったと語ってくれました。まさに嵐のなかの門出でした。
開店当初は「全国の旬の食材を楽しめる日本料理のお店」でしたが、数年後「ぜんぶ日高・ぜんぶ静内」をコンセプトに、日高の食材に焦点化する方向へシフトしました。まずは改めて地元に何があるのかを探し、何でも試していく。
すると次第に「日高の食材を味わいたい」という遠方からのお客さんが増えていったそうです。例えば「春ウニ丼」がメニューに加わる毎年5月は、通常時の倍以上のお客さんが来店されるとのことでした。

天野さんは根拠となる具体的な数値も蓄積されていて、この日も参加者に包み隠さず教えてくださいました。ここでは客数まで記載しませんが、少なくともこの時季に『二十間道路』の桜を目的に新ひだか町を訪れる観光客の往来を差し引いても、「春ウニ丼」の効果が現れていることをうかがい知るには十分でした。「『その土地・このお店でしか味わえない』ことが、外から人を呼び込むことにつながる」という言葉に、実感と確信が込められていました。

  
天野さんは今年8月、開店から10年を機に「いろいろやめた」そうです。
本当に自信のあるもの、お客様に食べてほしいものを厳選し、80あったメニューを40にまで絞りました。余計なことをやめることにより、お店全体のホスピタリティの向上もねらいにした決断でした。
チャレンジすることに貪欲で、ダメならやめることもいとわない。
逆に言えば、変化を躊躇わない姿勢が、リセットする・ゼロに戻すという決断をも可能にするのかもしれません。

天野さんのチャレンジは、店舗経営を超えたところでも続けられています。
新ひだか町にはご当地グルメ「桜ロコモコ」があります。このメニューを推進するために一昨年設立された「新ひだか桜ロコモコ推進協議会」は今年の3月、活動の幅を拡大するべく「新ひだかFood倶楽部」に改称され、地域全体で食についての研鑽を深めること、食と観光を結びつけて地域の活性化につなげることを目指して動き出しています。
天野さんは、新ひだかFood倶楽部における大変興味深い試みについても、熱く語ってくれました。その試みとは、「レシピの開示」という形で情報を共有し、地域全体で食のレベルを底上げしていこうというものです。
料理の現場は「見て盗む」ことが当たり前の、いわゆる職人の世界。しかし、そうした寡黙で頑固…といった職人のイメージを、天野さんは身をもって覆してくれます。
「そういうのやめよう」と気さくに語りかけることができ、自らの知識や技術を出し惜しみせずに提供することができる器の大きさに、既存のものを打破していくこれからのリーダー像を見た瞬間でした
地域のなかでさまざまな“仕掛け”を設ける際に、「最初は反対されることもある」というエピソードすら、ほどよく開示する天野さん。しかし、何気ないコミュニケーションのなかで、「やってみると案外楽しい」と思わせる工夫を怠っていません。
「レシピの開示」にしても、“きかれたら教えたい”という誰もがもつ心理に働きかけていることが垣間見えました。相当ハードルが高いように思えることも、「なんだかんだ、みんな教えたいのさ」と笑い飛ばす天野さんでした。


参加者からもたくさんの質問や感想が飛び交いました。食に関する素朴な質問に対しては、プロの技の一端を教えてくれました。天野さんのお話に同調し、「“商売をしていない”お店でなければ田舎ではやっていけない」という言葉で、田舎での商いのあり方に言及する参加者もいました。従業員の教育についての質問には、難しい接遇マニュアルが馴染まなかった経験をもとに、「お客様が喜ぶことを徹底的にやる」というシンプルな方針だけを打ち出しているとのことでした。

実際に「あま屋の従業員が丁寧に見送ってくれて感動した」という感想が別の参加者から寄せられ、天野さんの試行錯誤が実を結んでいることがうかがえました。

結びに天野さんは、食も観光も「最終的には人」だというメッセージを残してくれました。その言葉は「いくら仕組みをつくっても、魂を吹き込まなければ意味がない」こととも重なりますし、「まちづくりは人づくりから」という考え方にも通じます。店舗経営や社会貢献を通して積み上げた経験に依拠するメッセージは、トークは軽快でも、重みがありました。
料理を通して感じる繊細さと、風貌や笑い声から伝わってくる豪快さ。
そのどちらも併せ持っている天野さんの人間的な魅力は、まずはお店を訪れて実感していただきたいです。

天野さん
新ひだかも浦河も、豊かな食資源という点で、似通った風土のまち。
これからもときに刺激しあい、ときに手を取りあって、互いのまちを、そして日高を元気にしていきましょう!!
このたびは本当にありがとうございました。

(協議会メンバー:石黒)
「お料理あま屋」Facebookページ
https://www.facebook.com/#!/shizunai.amaya
「お料理あま屋」ウェブサイト
http://shizunai-amaya.com/
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2013年9月26日木曜日

【イベント開催】第10回地域デザインカフェを開催します! ~食を通じて、ひとを幸せに、まちを元気に~

10回目を迎える地域デザインカフェは、隣町の新ひだか町でお料理あま屋」を営まれている天野洋海さんをカフェマスターとしてお招きし、「食を通じて、ひとを幸せに、まちを元気に」をテーマにお話をうかがいます。

佇まいも素敵な『あま屋』さん
天野さんは本業としての店舗経営だけでなく、日高の食材を楽しめる「フードフェスティバル」を主宰するほか、町内の飲食店9店舗からなる「新ひだかfood倶楽部」の一員としても活躍され、去る9月8日に初開催された「新ひだかうまいもの選手権」では仕掛け人として尽力されました。
小さな町で飲食店を営むにあたり「みんなで食のレベルを向上させていこう」という熱意に満ちた天野さんの原動力はどんなものなのでしょうか
また、新しいものを積極的に吸収し、惜しげもなく提供することのできる天野さんは、その視線の先にどんなゴールを思い描いているのでしょうか。
ぜひ天野さんの人柄と情熱にふれてみませんか。
お料理あま屋 WEBサイト  http://shizunai-amaya.com/   
      Facebookページ https://www.facebook.com/shizunai.amaya
◇日時 10月3日(木)19時~21時
◇場所 浦河町総合文化会館 2階 団体活動室
◇参加費 500円
※「食つな」は補助事業期間を終え、任意団体として活動を継続しています。会場費などの経費に充てるために、ワンコインの参加費をいただいておりますので、ご理解・ご協力のほど、お願いいたします。 ※託児をご希望の方は、9月28日(土)までに、事務局までご連絡ください。
Tel:0146-22-5123(㈱マルセイ内)、E-mail:urakawa.tsunagu@gmail.com

2013年9月25日水曜日

【レポート】第9回地域デザインカフェレポート ~馬と人を結ぶ架け橋をつくる~

第9回地域デザインカフェは「馬と人を結ぶ架け橋をつくる」と題して、
わらしべ乗馬療育研修センターの江刺尚美さん、小島愛子さんのお二人にお話しをしていただきました。


 『乗馬療育』 とは心身に障害のある方やお年寄りの方に、馬に乗ることを通して身体や心の回復を図る療法だそうです。
わらしべさんは 日本では唯一、福祉の専門家が専従スタッフとして乗馬療育について理論的な研究をされています。

 前半は社会福祉士の江刺さんが、写真と現場で使っている器具の実物を用いながら、乗馬療育がどのように行われているかを説明して下さいました。
海外では、障害があると分ったら 「すぐに馬に乗せよう!」 となるぐらいに乗馬療育が一般的だそうです。
  しかし、乗馬療育が一般的ではない日本では、海外では普通にあるような乗馬療育のための道具も販売されていません。わらしべさんでは、プログラムに必要なクッションや教材道具などを、いただいた端切れなどを活用し、工夫を凝らして手作りしているそうです。


 後半は理学療法士の小島さんによる乗馬療育の効果に関する説明でした。
 例えば乗馬療育のひとつの効果として、体幹が鍛えられ、体のバランスが正しくなるといったことがあるそうです。身体の左右どちらに重心が傾いているか計測できる専用の器具を使って、乗馬前と後の効果を測っています。

 他にも抑うつ気味の方のストレスの軽減度合や、関節への影響などの実験をされており、東京大学をはじめとした研究機関との共同研究も行っているそうです。
乗馬する前と後では、ストレスを感じる数値に変化が表れるそうですよ。
 
 論理的なデータでの説明に納得したのはもちろん、ここでの 『乗馬療育』に真摯に取り組まれているお二人の姿勢に、心が動かされた参加者も多かったようです。驚きの声と笑い声が絶えないカフェでした。
 
 一人の利用者さんに対して多い時には四名がかかりきりになる必要がある、非常にコストのかかってしまうこともある 『乗馬療育』 ですが、必要としている人はたくさんいます。“馬”という、浦河の資源を活用した、大切な取り組みが、これからも継続・発展していくように応援していきたいな、と思いました。

わらしべ乗馬療育研修センターさんの日頃の活動はFacebookページでもご覧いただけます。
ぜひご覧ください

2015年6月追記:現在乗馬療育は同センターの事業縮小に伴い、別組織に人材と事業が移行しています。現在の活動はピスカリ浦河乗馬療育コミュニティにてご覧いただけます。

2013年9月2日月曜日

【イベント開催】第9回地域デザインカフェを開催します!  テーマは『馬と人を結ぶ架け橋をつくる~』

第9回を迎える地域デザインカフェ。


 テーマは「馬と人を結ぶ架け橋をつくる」です。
カフェマスターはわらしべ乗馬療育研修センタースタッフの小島さん、江刺さんです。
わらしべ乗馬センターさんでは障害のある方に対して馬に触れ合う機会を提供しています。
ただ楽しみの場として提供するだけではなく、
その人の身体や心理に様々なプラス効果をもたらす「乗馬療育」の効果を研究されています。
競技でもレジャーでもない「乗馬療育」という馬と人とのかかわり方についてご紹介いただきます。

◇日時  9月5日(木)19時~21時
◇会場  浦河町総合文化会館 団体活動室
◇参加費 500円


地域デザインカフェとは、『地域の色々についてゆる~く話をする』をテーマに毎月第1木曜日に開催しているイベントです。

町内の様々な方が「カフェマスター」として登場!地域を元気にする話題や浦河をもっとよく知るための話題を提供しています。
たとえば、他の町のまちづくりの話や、小さな商いの話、昔の浦河の様子など!

講演会とは違った誰もが参加しやすい場を目指しています。
参加者同士、参加者と話者が雑談したり、話をするのが苦手な人は静かに頷いたり・・誰もが気軽に参加できる会です。
ぜひご参加ください!

2013年8月16日金曜日

【レポート】第8回地域デザインカフェ『地域をつくる風の人、土の人』

8月8日(木)、15名の参加者の皆さんと、第8回目の地域デザインカフェが開かれました。今回のスピーカーは浦河へUターンして、昨年からふるさとで町づくりを仕事として取り組んでいる村下知宏さんです。この春には株式会社ユートラインを設立しました。
  
この日のテーマは『地域をつくる風の人、土の人』でした。彼が全国で出会ったまちづくりに活躍する人たちをスライドを交えながら話してくれました。中でも印象深かったのは、東京都奥多摩町でユニークな活動を続ける堀隆雄さんの取り組みでした。

堀さんは地域にある、おくたま海沢ふれあい農園の管理人の仕事をしながら仲間とともに”面白いこと”を作り上げていきました。ひとつは、自然豊かな奥多摩の郷土色を次世代に伝えるグループ「たまもの」です。奥多摩のモノと引っかけた名前がまず良いですね。二年前の東京都地産地消コンクールでは、地元産のワサビを使った料理で見事最優秀賞を受賞。素晴らしいですね。

堀さんの仕掛けたもう一つの企画が、「ご当地キャラカード・ゲーム」です。奥多摩の子供たちが考案したその数は、なんと200キャラ!この素人感あふれる200のキャラクターが、まちの至る所で活躍していきます。


 堀さんは奥多摩の出身ではなく岐阜の方です。ふれあい農園の管理人に応募して採用となり、奥多摩に移り住んだ方でした。この日のカフェのテーマのとおり、風の人として現れて、土の人である地元住民をダイナミックに巻き込み、楽しくまちづくりを進めている人です。発想とそれを実現させてしまう行動力が素晴らしく、いつか浦河に来てもらえたらなと思いました。

 村下君の発表のあとは、参加者それぞれの「わたしの故郷」について話をしました。都会育ちの人もいればそうでない方もいるし、転校を繰り返す子供時代を過ごした方もいました。ほとんどの参加者がくつろいで話しているように見受けられて、あっという間に閉会時刻になっていました。安心して参加できて、肩肘張らないで話ができる「場」ができてきていると感じました。

地域デザインカフェは、毎月第一木曜日、夜7時から文化会館で開催しています。次回は9月5日です。興味持たれた方はお気軽にご参加ください。

2013年8月3日土曜日

【イベント開催】第8回地域デザインカフェを開催します!

今、全国各地で好きな町のために活動する人がたくさんいます。

その土地に惚れ込み移り住んだ人、
住み始めたら何かせずにはいられなくなった人、 
あるいは生まれ育った故郷のために動き出した人達。
彼らは何故地域づくりに熱心に取り組むのでしょうか?

今回のカフェマスターは当会事務局の村下が担当します。
大企業をやめて、田舎に家族と移り住んだ方、海外での経験を地域づくりに生かす若者など、
カフェマスターが今まで出会った全国各地で活動する魅力ある人達・・・・
そしてUターン者として浦河で活動する村下自身の想いや経験をお話しいたします。

・日時  8月8日(木)19時~21時
・会場  浦河町総合文化会館 団体活動室
・参加費 500円
 ※「食つな」は補助事業期間を終え、任意団体として活動を継続しています。会場費などの経費に  充てるために、前回からワンコインの参加費をいただいておりますので、
  ご理解・ご協力のほど、お願いいたします。 
 ※託児室はご用意しておりません。ご了承ください
 

2013年7月19日金曜日

今年の昆布漁が始まりました!

昨日、今シーズン初の昆布漁の旗があがった浦河地区。
比較的短い時間でしたが、船が出され、浜は「丘まわり」と呼ばれるお手伝いの人であふれ活気に満ちた様子でした。



引き続き今日も、早朝から忙しそうな浜の様子が伝わってきます。

「あっ!今日は昆布採ってるんだね。」
「おー。いよいよ今年も始まったか…」

昆布漁とは直接関係のない人であっても、この地域で暮らす人にとってはこんな風に感じてしまうほどに身近な昆布漁です。


この時期だけのアルバイトとして、毎年必ず働いている人も多いこともあり、地域の経済とも直結しているのですが、どうやら今年はかなりの不漁が予想されています。

「こんぶが痩せている」 「身が入っていない」・・・
「今年はダメだ!な~んもねぇんだ。」という声を多く耳にしますが、さてそれでも、実際のところどうなのでしょうか。少しでも良くあって欲しいですね。


日高昆布の中でも名のある「井寒台昆布」ですが、こちらの浜の様子は
まだ静かでした。他の地域よりも解禁日(20日)が遅く設定されているようですが、それもやはり、不漁が予想されているからのようです。

さて、晴天に恵まれた今朝も、浜は旗があがって活気に満ちていますよ。
良い昆布が、たくさん収穫できるといいですね。

(協議会メンバー 小山 祥子)

2013年7月6日土曜日

【レポート】第7回地域デザインカフェレポート

 7月4日(木)、7回目の地域デザインカフェが開かれました。この日のスピーカーは河野哲也さんです。河野さんは浦河町出身で昨年Uターンで故郷に戻り、現在は商工会議所の非常勤職員として働いています。「観光」が担当です。そこでこの日のテーマは「浦河の観光のタネ」でした。

今回の参加者は18名!たくさんの質問も出ました。

 まずはGoogle Analyticsなるものを使った、浦河町ホームページを訪れた人の情報分析を披露。もっとも読まれているページは何か、見て直ぐ帰った人はどのくらいいるか、滞在時間は平均どのくらいなど、と話が進みます。こんなことに驚くわたしがもう旧世代なのでしょうが、面白かったです。なかでも興味深かったのは、香港から町のホームページを見に来ている人の滞在時間が長いことに河野さんが着目したところです。もしかすると北海道観光あるいは馬の産業に関係している人ではないだろうかと考え、英語版と中国語版の増ページを提案したと話していました。「もっとも、この人は日本語が読めているとは思われますが・・。」と河野さんは付け加えていましたが、まだこの仕事をはじめて一ヶ月余り。今後の仕事ぶりに期待してしまいました。

 「新・浦河10景」を作れたらという構想も良かったですし、その候補場所として河野さんが用意されてきた写真がまた素晴らしかったです。じつは一週間前、気晴らしに一人で十勝に出かけました。その帰りに十勝側から日高山脈を見ると、市街地は快晴なのに山には雲がかかっていました。しかし山頂部分には雲がありません。「あ、これはすごい雲海が上からは見えるのでは」とそのとき思いました。楽古岳の雲海写真を見て、そのときのことを思い出した次第です。お借りした写真ですとのことでしたが、日高の素晴らしさを伝える1枚だったと思います。「新・浦河10景」構想が進展していくことを楽しみにしています。
 
新・浦河十景候補地の紹介。
素晴らしい楽古岳の写真は浦河観光ポータルサイトで!

 河野さんは、3月11日の震災以降に西條剛央さんが始めた被災地支援プロジェクトに参加されていたと以前に伺ったことがあります。「自分にできることで何か役に立てないかなと思ったんですよ」と言っていました。そのときは立ち話で少し話しただけでしたが、そのうちもう少しくわしくお聞きしたいなと思っています。河野さん、そのときはよろしくお願いします。
 
 地域デザインカフェは、その名の通りカフェのような「場」づくりを目的のひとつとしています。いつも扉が開かれていて、出入りも自由。いろいろな人に足を運んでもらいたいと考えています。ところがカフェ・マスターはその日一日だけのホストです。私も前々回にこのマスター役を経験しましたが、けっこう大変でした。この不慣れな毎回のマスターが楽しみながら余裕を持って話せるかどうかは、聴く側の力も大いに関係してきます。いつの間にか私たちの聴く力も伸びていったという地域デザインカフェでありたいと思います。次回も楽しみです。
(代表 小山)

2013年7月2日火曜日

【イベント開催】第7回地域デザインカフェのご案内

第7回地域デザインカフェのテーマは「浦河観光の種」。

「浦河には観光するところがない」という声をよく耳にします。確かに豪華一点主義の名所旧跡はないかもしれないけれど、育てること、つなぎあわせること、組み合わせることで、大きな魅力になっていく観光資源は、意外とたくさんありそうです。

 今回のカフェマスターは、5月から役場の新人観光担当として活躍中の河野哲也さん。海外からの観光客の反応や町の観光ウェブサイトへのアクセスから見えてくること、また、今は眠っている観光資源のことなど、去年の春にUターンしてきた河野さんの新鮮な視点で見えてきた「浦河観光の種」についてお話しいただきます。


後半は参加者のみなさんの「実はここからの風景が好き」「これは新しいおみやげになるかも」などといった、小さな可能性について、気軽におしゃべりできればと思います。ぜひご参加ください。

※実物を見たりしながらおしゃべりできるように、お気に入りの風景の写真や、おみやげになりそうな素材などを、持ってきて頂くのも大歓迎です!

◇日時:7月4日(木)19時00分~21時00分
◇会場:浦河町総合文化会館2階 団体活動室
◇参加費:500円

 ※「食つな」は補助事業期間を終え、任意団体として活動を継続しています。会場費などの経費に充てるために、前回からワンコインの参加費をいただいておりますので、ご理解・ご協力のほど、お願いいたします。

 ※託児はご用意していません。(次回以降、検討中です。)

2013年6月7日金曜日

【レポート】第6回地域デザインカフェ 『日高昆布』

 およそ30名の参加者の皆さんと一緒に楽しんだ昨夜の地域デザインカフェですが、この地域の財産・日高昆布 について、改めて学ばせていただきました。
カフェの開催と同時にフェイスブック上で情報アップしてくださった方を始めとして、参加者の方それぞれが色々な形で感想を述べてくださっています。みなさま、ありがとうございます!
以下は、それらからのほんの一部を転載させていただいたものです。荒井さんのお話と昆布への情熱が素晴らしかったことはもちろんですが、参加された方々それぞれが、この地域デザインカフェの場を楽しんでくれていることも嬉しいですね。
*うらかわ第6回地域デザインカフェのテーマは「日高昆布」。
昆布への愛に満ちたブログ「こんぶログ」を運営する荒井孝幸さんを講師に、自前の昆布コレクションも携えて「日高昆布」について語っていただいてます♪(^-^)
*ミスター昆布マン登場!(^o^)
*昨日は浦河で昆布についてお勉強。
昆布についていろいろ調べてはいたけどやっぱりまだまだ自分が知らなかった事が沢山で、生きた勉強っていうか実社会で使える生きた知識を学ぶ事は本当に大切な事だと感じます。 新しい知識を得る事やプロ意識が高い人と話す事は勉強にもなり本当楽しい!
*仕事が終わってから、地域デザインカフェへ。今回のテーマは日高昆布。 凄く興味深い内容でした(^^) 赤さんも初めての昆布にご満悦♩と思いきや、まだ大人の味は分からなかったようです。

*最初から聞けなかったのが残念でなりませんでした(>_<)
子供の頃から色々と聞いていた昆布の情報をもう一度プロの方の言葉で聞くのは、とても新鮮でした。また、初めて聞いた昆布のお話しは、とても、興味深いお離しでした。目で見て鼻で香りを楽しみ舌で味わい、とても楽しかったです!


参加者のみなさんによる最後の自己紹介と告知タイム。他町からの参加者もあって、より楽しみなカフェの場になってきました。

今回の素敵な時間を担当して下さった荒井さん、本当にありがとうございました!

2013年5月30日木曜日

【イベント開催】第6回 地域デザインカフェのご案内

第6回地域デザインカフェを開催いたします!

これまでは毎月第一水曜日の開催でしたが、今回より、毎月第一木曜日の開催に変更になりました。お間違えの無いようお気をつけください。(参加希望者の方々のご要望にお応えしての変更ですが、ご了承下さいますようお願いいたします。 )

2012年、井寒台でのコンブ漁の様子

さて、今回の地域デザインカフェのテーマは「日高昆布」!

日高と名のつく食材では、おそらく最も知名度の高い「日高昆布」ですが、前浜で穫れるこの豊かな食材について、実はそれほどよく知らない、という人も多いのではないでしょうか。他産地の昆布との違いは?どう使うと美味しさを生かせるの?そしてずばり、美味しい昆布の見分け方は?

 今回のカフェマスターは、昆布への愛に満ちたブログ「こんぶログ」を運営する荒井孝幸さんにご登場いただき、自前の昆布コレクション(!)も携えて「日高昆布」について語って頂きます。どうやら、見て、聞いて、触って、味わって「日高昆布」の魅力を発見する時間になりそうです。ぜひご参加ください。

※ちなみに、お仕事に裏打ちされた専門知識と美味しそうな写真で私たちを魅了す
 るブログはこちらでどうぞ。 http://blogs.yahoo.co.jp/arachin0


◇日時:6月6日(木)19時00分~21時00分
◇会場:浦河町総合文化会館2階 団体活動室
◇参加費:500円


 ※「食つな」は補助事業期間を終え、任意団体として活動を継続しています。
  会場費を含め、今後の活動経費に充てるために、前回からワンコインの参加費
  をいただいております。皆さまのご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

(村下知宏&小山祥子)

2013年5月11日土曜日

【レポート】第5回地域デザインカフェ開催しました

5月9日(木)、5回目の地域デザインカフェを開催しました。
毎週第1水曜日に開催してきた地域デザインカフェですが、第1木曜日に変更することになりました。ただ、ゴールデンウィークとぶつかった今月は第2木曜日に開催するという、少々分かりづらい今月の日程となってしまいました。

この日の地域デザインカフェを担当した石黒さんから最初の挨拶。
参加者は14名でした。

今回は、協議会メンバーである石黒建一さんのコーディネートにより、町内在住の80才になられる女性のお話をお聞きするという企画です。

この方はご自身も高齢者でありますが、ボランティア・グループの一員として日々お元気にボランティア活動に参加されています。短い時間ではありましたが、そのご苦労の多かったであろう人生の歩みの一端をお聞かせいただきました。終始笑顔で話される姿に感銘を受けると同時に、弱音を吐くのが日課のようになっている自分をかえりみて恥ずかしくなりました。

お名前は出さないという約束なので、ここからは失礼ながら「おかあさん」と呼ばせていただきます。

おかあさんはこの町のご出身ではありません。遠い町でお生まれになり、7才のとき親戚を頼りに浦河へやってきました。昭和16年でした。尋常小学校を出ると、家族を養うために終日働いては仕送りを続けられました。

山の仕事、海の仕事をなんでもやりました。15才のとき、えりも町(当時は幌泉)のお風呂屋さんで住み込みで働いたこともあるそうです。「日中は毎日、山に柴をとりに行ったんです。」とお話しになったときは、さすがに50代半ばのわたしにも想像ができない在りし日の地域の姿でした。せいぜい「石炭をくべる」時代が、わたしの知っている古き昭和です。

町内の鉄工所で石炭ストーブの部品を作っていたこともあったそうです。若かったのでどこへ行っても「ねえちゃん」と呼ばれていたといいます。「わたしはエライひとが好きじゃないの。威張るひとはきらい。人間偉くなっちゃいけないよ。」という言葉に、きっとあまり人には言いたくないつらい思い出もあるのだろうなと、思ったりもしました。若かったから意地と負けん気があったとおっしゃっていましたが、そうやって悔しい気持ちをバネにしてがんばって来られたのでしょう。

十代で結婚され、お子さんを5人もうけましたが、最初の子どもは農作業中に陣痛が来てしまい、そこでお産婆さんも無しに産んだといいますから、驚きです。お産婆さんの世話になったのは一人だけだとおっしゃっていました。5人のうちのお一人を2才で亡くしておられます。

その後、比較的近年にお子さんの一人を、病気で亡くされています。その息子さんが亡くなられたときは「ありがとうね。」と声をかけたといいます。わたしならこうは出来ないだろうな、と思わずにいられませんでした。なによりもそれまでの息子さんへの感謝の気持ちが、言葉となって表れたのでしょう。


おかあさんは亡くなったご主人と土木の会社をおこし、20代から50年近くもの長きにわたり仕事に励んでこられました。外仕事には雨の日も雪の日も風の日もあります。年をとると並大抵のことではありません。
でも、おかあさんのお話からは愚痴らしい言葉がひとつもきかれません。仕事が大変だったという事実は語られますが、きもちとしては「楽しかった」「有り難かった」という言葉ばかりが出てきます。石黒さんが地域デザインカフェで、このおかあさんのお話をみんなで聞きたいと考えた理由が、分かった気がしました。

景気が悪い、人口が減っていく、予算も減った、そんなことがなんだというのでしょう。それが事実だとしても、わたしたちも「楽しい」「うれしい」「ありがたい」という姿勢で取り組めばいいだけではありませんか。どう考えたって戦争をくぐり抜けてきた先達のくらべたら、わたしたちは本当にめぐまれた時代に生きています。

お話を伺ってそんなことを思いました。聞けてほんとうに良かった。石黒さん、ありがとう。

おかあさんのお話の後、この日はもう一人のゲストのお話を伺いました。浦河町出身の空間デザイナー、姉帯美保子さんです。姉帯さんはいま、町内の「とっておきのすてきな場所」にスタンプ・ハウスを設置していこうというプロジェクトをすすめていて、その紹介を30分ほどしていただきました。



このプロジェクトについてここに記すとまたとても長くなりそうなのと、わたしが書かなくてもすでに良い紹介記事やサイトがありますからごらんになってください。デザインカフェの翌日、姉帯さんとゆっくりお話しする機会をいただき、さらによくこのプロジェクトと姉帯さんのことがわかりました。


以上つたない報告ですが、80才になられるひとりの女性のお話はいつまでも心に残るものでした。その魅力の一端でも伝わればと思います。

来月は第1木曜日の6月6日開催となります。内容はまだ未定のようですが次回も楽しい会になる

と思います。皆さんのご参加をお待ちしています。

小山直

2013年4月13日土曜日

「まさご」さんの「無添加うま味調味料」ラベル

先日、「うらかわ『食』の手帖」でも紹介した「まさご」さんにお邪魔したところ、店主の大久保さんに「ほら、これ」とラベルを渡されました。大久保さんは、首都圏で「無添加なら、ぜひ扱いたい」というお店が増えてきたことに応えて、地元の食材、日高昆布粉末と鮭の魚醤を使って、化学調味料無添加の「浦河餃子」を開発したのですが、ようやく、そのパッケージに貼るシールが完成したのです。

大久保さんに相談されて、村下くんとともにアイデア出しにお店の事務所に伺ったのが、今年のあたま。「『化学調味料無添加』という表示は、正しいかも知れないけれど、美味しそうじゃない。せっかくラベルを貼るなら美味しさを想像させるシールがいいですよね」という視点から、その時ひねり出したアイデアは、食品表示のルールにひっかかってしまって見送り。その後も、大久保さんは、道の保健所まで足を運び、何度も担当者とやりとりをして、とうとう納得できる表示にたどり着き、ラベルを完成させたそうです。大久保さんの粘り強さには、本当に脱帽です。

「無添加うま味調味料」という言葉は、健康を気づかう人にも、美味しいものが食べたい人にもピンときて、日高昆布&鮭醤油という素材も、ちゃんと伝わります。このラベルが浦河のいろいろな加工食品に貼られるようになったら(つまり、うま味調味料として日高昆布と鮭醤油が積極的に活用されるようになったら)、「うま味」自体が浦河の食の魅力になっていくかも…とイメージがふくらんでしまいました。
(宮浦宜子)

2013年4月11日木曜日

【レポート】「地域デザインカフェ」をデザインする!

次回で第5回目となる『地域デザインカフェ』
「場づくりからみんなでやろう!」をコンセプトに、
デザインカフェをデザインするチームで集い、ミーティングをしました!


「カフェみたいに気軽に集える場所にしたいね」
「それじゃ、堅苦しいルール縛りとかは無しかなぁ」

「暑苦しい人達の集まりみたいににならないようにしたいよね 笑」
「気軽に来て、話したい人は話して、苦手な人はしなくていいみたいな?」

これが正解!っていう結論はないでしょうけど、少しずつみんながわくわくする場所を創り上げていければと思っているので、お気軽にご参加ください。

もちろん「デザインカフェをデザインする人」になりたい!っていう人も随時歓迎ですよ~。

【レポート】第4回 地域デザインカフェ

遅くなりましたが、4月3日(水)の第4回『地域デザインカフェ』 のご報告です。

農水省から助成金を得て活動した「田舎で働き隊!」の半年間の活動も終了し、
資金のなくなった協議会で初の試みた、ワンコイン会費(500円)で開催したカフェ。

いつもの団体活動室が使えなかったため、
今回はいつもよりも広い会場での開催でした。
今回は代表の小山が担当。「小商いの魅力」と題して、参加した20名ほどのみなさんと一緒にこの日のカフェを共有しました。

自身が営む会社の成り立ちから始まり、 『草むしり.com』 さんと 『株式会社 掃除の力』 さんという、実際に起業したの2社の事例を紹介実際に起業した友人の会社の事例を紹介。次に、『魂の中小企業』という本の中から、『中里スプリング』 さんと、『樹研工業』 さんの2社の紹介を通じて、小さな会社を営む経営者の方が大切にしている思いや実践について紹介しました。

毎回違った参加者の顔があるのも、「地域デザインカフェ」の魅力のひとつですが、この日は女性の参加者が今までの中でいちばん多かったかな?

初めて参加して下さった方からも、「また来ますね」と言っていただけて、改めてホッとしていた担当の小山でしたが、「話すのって体力がいるなぁ。あんなに長く、ひとりで話すことなんかないからなぁ。」 と言っていました。代表、お疲れ様でした^^
(小山祥子)

2013年4月2日火曜日

浦河産「九条ねぎ」が旬を迎えています

昨日の朝、上野深にある藤田泰蔵農園にお邪魔してきました。

藤田さんの農園は、夏に育てているスーパーアイコでつくった「スーパーアイコのトマトジュース」を通して、ご存知の方もいるかと思いますが、冬期は京野菜の「九条ねぎ」を育てています。北海道での生産は珍しいこの九条ねき。寒さが長引いたこともあって、3月末から出荷の最盛期を迎えたそうです。

私が札幌の実家に行く予定を知って「ご家族でぜひ食べてみて」と有り難いお言葉を頂き、いそいそと車を走らせたのでした。

無冠水、無加温で冬を耐えた逞しい九条ねぎ
藤田さんが九条ねぎを育て始めたのは、トマトのコンパニオンプランツとして。特定の作物を育てていると、肥料の中のある成分が積極的に使われ、別の成分はどんどん土に残っていきます。その、残っている成分を必要とする作物をつくることで、残留する肥料の偏りがなくなり、連作障害が起こりにくくなるのです。そのトマトのコンパニオンプランツが、ネギだったというわけです。

数年前からいろいろな種類のネギを植えてみたそうですが、冬期の間、電熱線などで加温せずとも、たくましく育ったのが、平安時代から京都でつくられてきたという九条ねぎ。京都からは遠く離れたこの地で、なぜか上手く育ったのです。そこから、積極的に九条ねぎの作付けを行うことになったそうです。

気温があがりどんどん生育する九条ねぎ

先日、STVのラジオ番組に出演した札幌宮の森のこだわりスーパー「フーズバラエティすぎはら」の杉原さんも、今が旬の美味しい野菜として、この藤田さんの九条ねぎを取り上げてくださったそう。

番組の中で、杉原さんは、九条ねぎの美味しい食べかたも紹介。軟白部分は、まな板の上で、軽く叩いてから、フライパンで焼き、味を凝縮させて、みそ汁やお鍋に。また、薄皮がついたままのものを洗わずに炭火で焼いて食べる、など。細いものは、野菜はねぎのみ、のしゃぶしゃぶや、ぬたにしても美味しいそうです。

早速、実家では、軟白部分はお味噌汁に、あと、さすがに炭火は大変だったので、グリルで焼いて、オリーブオイルを少したらして、軽く塩を振って頂きました。

冬の厳しい寒さを越えた、この九条ねぎは、とっても甘いのですが、その特徴である苦みも感じ、なんとも深みのある味。和食はもとより、魚介系のイタリアンに合いそうだなあと思いました。

スーパーアイコのかわいらしい苗
別のハウスでは、スーパーアイコをはじめとする、夏野菜に苗の育成と植え付けが始まっていました。農園には、去年の10月末、もう収穫も最後という頃に、一度お邪魔しているのですが、夏の間ずっと、あの宝石のようなトマトを実らせていたトマトの株も、最初はこんな小さな苗からはじまっている、という至極当たり前のことを目の当たりにして、植物の生命力のすごさを改めて感じました。初夏の実りが楽しみです。
昨年10月、収穫終わり頃の実り

(「元」研修生・宮浦宜子)



※藤田さんの「九条ねぎ」は、浦河では荻伏築港にある「所司商店」で扱われているほか、札幌では前述の「フーズバラエティすぎはら」や「フレッシュファクトリー」で、買うことができるようです。

2013年3月31日日曜日

半年間ありがとうござました&これからも宜しくお願いします


本日を持って「うらかわ『食』で地域をつなぐ協議会」の研修生生活が終ります。

「『食』の資源をつなぎ、新たな魅力を生み出すこと」「みんなでつくり、みんなで食べる『食』によって地域をつなぐこと」を目的に活動する協議会の研修生として、私がこの半年間やってきたことは、「食」という切り口で、浦河の様々な資源に出会い、それを町の中の人々、外の人々と共有することでした。

浦河の西日は、食の「熟成」をもたらす資源
『食』の資源といっても、いろいろなものがあります。食を生みだす自然、食材、穫る人、育てる人、商う人、つくる人、そして食べる人といった、食と様々な形で関わりをもつ人々とその知恵、試み。そしてそれらが形成する文化。古くから続いているものもあれば、まさに今育まれつつあるものもあります。ひとことで言って、人間がいきいきと暮らしていく上で、浦河はとても豊かな場所である、というのが、ここで半年間暮らした私の印象です。

この半年でいろいろな資源に出会いましたが、もちろん全てではないでしょう。また、それを町の人々や、町の外の人々と共有しようとしてきましたが、まだまだ十分にできているわけではありません。

研修生としての役割は3月末で終了ですが、4月以降は、とりあえず一住民として、春から夏にかけての食の資源に出会っていきたいと思います。また、それらの豊かな資源をどう生かせば、この町での暮らしがいきいきとしたものになるのか、まずはその資源を共有し、町の人々と一緒に、何ができるのか、考えていこうと思います。

この半年間、必ずしも、研修生としての役割が十分に果たせたかどうかはわかりません。ただ、私はこの浦河という町から返しきれないほどのたくさんのものを頂いてしまいました。すっかり大好きになってしまったこの町で、4月以降も少しずつ、私なりのやり方で、それを返していけたらと思います。

半年間、お世話になりました。そして、これからもどうぞ宜しくお願いします。
(研修生・宮浦宜子)

浦河町PR映像完成試写会

 昨夜、3月30日(土)に開催された 『浦河町PR映像完成試写会』 のトークイベントに、当協議会の研修生・宮浦宜子さんがパネラーとして参加。パネラーの一人としてPR映像関係者とは違った立場からの意見と感想を、浦河町で暮らした半年間の、「食」を通じて宮浦さんが実感したこの地域の魅力や可能性について、会場に集まったみなさまに直接伝える機会を得ました。

笑顔とともに浦河に新しい風を送り込んでくれて来ましたが、この日の公の場での大役を最後に、研修生としての宮浦さんの活動もいよいよ終了です。最後の最後まで本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました!

とは言っても、この後も浦河に残って暮らす宮浦さんからは、更なる魅力的な発信を続けていただることと思います。
浦河町の観光大使でもある映画監督の田中光敏さんが監修したPR映像の試写会には、用意した150席では足りないくらい、たくさんの町民の方が集まりました。

「どうか、美しい町で暮らしていることに誇りを持ってください。」 「浦河は本当に美しい町です」と、繰り返し繰り返し、故郷への限りない愛情を語っていた田中監督でしたが、その言葉を証明するかのように美しい浦河町のPR映像でした。今後は、浦河町のHPやDVD配布などを通じて、お目にかかるチャンスがあると思います。ぜひ、機会をとらえてご覧ください。


「本当に、たくさんの人の協力によってできたPR映像です」と、何度も感謝の言葉を伝えていた田中監督。そこからも伝わってきた、浦河に愛情を持つ人々の熱い思いに感激しながら、そんな応援や協力を得て完成したPR映像を制作できた浦河が、なんだか誇らしくも感じました。田中監督と、浦河町出身の女優さん・宮下ともみさんのお二人が、試写会終了後に旧知の方々と交わしあっていた、やさしい笑顔と会話の光景もほほえましかったです。

私たちの町から誕生した映画監督と女優さんが、町を盛りたててくれようと心を尽くしてくれたPR映像です。大切にしたいと思いました。
(小山祥子)

2013年3月29日金曜日

研修報告会終了!

この半年間『うらかわ「食」で地域をつなぐプロジェクト」は、3月27日に開催した研修生宮浦さんの報告会をもって、ひとまずの節目を迎えました。お忙しい時期にも関わらず、この日の報告会にも、40名を超すたくさんの方々にご参加をいただきました。ありがとうございました。


宮浦宜子さんが、昨年10年から半年間の研修生活動を通じて、浦河の何気ない日々の中から発見した魅力のひとつひとつを本当に丁寧に紹介してくれた報告会でした。宮浦さんが語るいくつもの「浦河物語」に聞き入りながら、改めて、浦河の魅力を知り、再確認し、今後の更なる可能性についても参加者のみなさまと一緒に共有できた報告会でした。

宮浦さんが伝えたかった浦河の魅力の全てを報告していただくのには、用意した時間では足りなかったようで、本人も残念そうでしたよ。でも、宮浦さんが担当した情報ブログ「うらかわ『食』の手帖」サイトには、いくつかの「浦河物語」との出会いをご用意してあります。今回、残念ながら参加できなかった方々も含めて、そちらもぜひご覧いただきたいです!

持ち前の笑顔で地域に溶け込み、さわやかに取材を続けてきましたね。
 さて、今回の報告会をもってひとまずの節目を迎えた「田舎で働き隊!」プロジェクト事業ですが、「うらかわ『食』で地域をつなぐ協議会」では、吹き続き、この地域の可能性を探る活動を続けていきたいと思います。

 先ずは、第4回 「地域デザインカフェ」 を開催します。毎月第1週の水曜日・夜7時から開催することに決めている地域デザインカフェですが、4月3日(水)は、協議会代表の小山直が 「小商いカフェ」 を担当します。予算のない協議会では、4月の地域デザインカフェから、毎回ワンコイン(500円)の参加費をいただきながら続けていこうと相談しています。ワンコインを握りしめて、ご参加いただけると嬉しいです。研修生としての役目を終える宮浦さんが引き続き生活を続ける決意をした浦河ですよ~。つながりあって、心豊かに暮らす可能性を探っていきたいですね^^ 
(小山祥子)

この「美味しい顔」に魅せられた浦河町民がたくさんいました。
宮浦さん、この町に来てくれてありがとう!
ひとまず研修生としての働き、お疲れ様でした!

2013年3月9日土曜日

第3回「食」で地域をつなぐ講演会終了しました!

宮嶋望・京子ご夫妻をお迎えした「食」で地域をつなぐ講演会が、昨夜終了。81名もの大勢の方に参加していただきました。町内はもちろん静内町、三石町、様似町だけでなく、門別町、中には札幌市からご参加くださった方もいらっしゃってびっくりでした。みなさま、ありがとうございました。

年中多忙な宮嶋さんとの講演内容のうちあわせは、講演会開始の数時間前でしたが、話はついつい「世界一のチーズへの挑戦」という演題から寄り道して 宮嶋さんの近著の話題へ・・・。協議会代表の小山が講演に先立って読んでいたく感激した『いのちが教えるメタサイエンス』という本の話をご本人に質問するものですから、宮嶋さんの大好きなメタサイエンスの話が止まりません。

仲の良いご夫婦は似てくるとも言われていますが、
なんだかお二人、似てる?かな…

「宮嶋さん。今日の講演は、チーズの話を中心にお願いします・・・」と、この話が止まらない宮嶋さんに、限られた講演時間の中でいったいどんなお話をしていただこうかと相談をしました。

昨日はあいにくのお天気で、「私は海にはあまり縁がないんですよ。新得町は日本中で一番、海から遠いところなんです。」と話してくれた京子さんに、浦河の夕日を見せてあげられなくて残念でした。それでも、ほんの少し港をドライブして海を見ていただきましたが、それだけでもとても喜んでいただきました。

オイランカレイ、ホッケ、サメカレイ。
たくさんの新鮮な干し魚をみてうれしそうでしたね。

そして、浦河からのお土産はやっぱりお魚でしょうか。幸いにも、たくさんの干物が並んでいた磯場屋さんを発見!共働学舎の皆さんと一緒に食べる50人分の干し魚を購入されていましたが  “50人分”  って、びっくりですね。


講演会の時間が近づくと、あれよあれよと言う間に会場はご覧のように大勢の参加者でいっぱい。宮嶋さんのお話を聞きながら、あっという間に時間は過ぎてしまいましたが、もっとたくさんお話をお聞きしたかった方が多かったのでは?

講演会終了後の感想をいくつかご紹介させていただき、昨夜の講演会のご報告に代えさせていただきます。


  • 本物の話と本物の味をいただきました。チーズに至るまでの話が素晴らしかった。人の力のすごさに。
  • すっごく面白かったです。本で読むより、ずっと分かりやすく私の中に入って来ました。もっともっとお話を聴きたいと思いました。チーズもとてもおいしかった。また20 年以上前にシュタイナーの本を読んだ時、牛の角に土を入れておいて~というくだりを読んで、なぜそんなことをわかるのだろう。シュタイナーは神様かと思いながら、ぞれがずーっと心にひっかかっていたのです。メタサイエンスの本を読んだ時、それが氷解してすごくスッキリしました。その事実自体は100%理解できてないのですが、でもまずは20数年来の疑問がとけて感謝です。ありがとうございました。またつづきの話をお聞かせください。
  • チーズ(食)の背景も知ることができ、大変有意義でした。
  • 今日は非常に貴重な話を聞くことができ、うれしく思います。キリスト教についてや自由学園のバックボーンがあるお話、また科学的な話に非常に感じ入りました。今回の話を参考に熟成のものを作れたらと思いました。
  • 大変楽しく興味深くお話伺いました。共働学舎さんのことはほとんど知らず、先日TVで見て興味をいだき、今回参加させていただきました。まだまだいろいろなお話を聞きたかったです。本もぜひ読んでみたいです。ありがとうございました。
  • エネルギーの流れが色んなものを良き流れを作っていくのだなと宮嶋さんのお話を聞いて思いました。
  • チーズとても美味しかったです。目の前に来てくれた人を助けること、世界のどこかには自分の信条に似た人がいてそれに助けられることがあるんだと思って感動しました。感謝を込めて。
  • 5種のチーズの味がとても美味しかった。


宮嶋さんのお話の後に、なんと全員に5種類のチーズを試食していただきました。
用意したチーズがなんとか足りたので、ホッとしました。
1月のフードデザイナー中山晴奈さんに始まり、2月はイタリアン・シェフの小川智司さん、そして今回の宮嶋望・京子夫妻と、3カ月連続して開催した当協議会の「食」で地域をつなぐ講演会も今回でひとまずお休みです。毎回、本当にたくさんの方に参加していただきました。ありがとうございました

研修生の宮浦さんが担当して作成したポスターです。
掲示にご協力いただいた皆さま、ありがとうございました!
次回の講演会については今のところ予定はありません。でも、毎月第1水曜日に開催してきた『地域デザインカフェ』の方は、新しいメンバーに加わっていただいて企画グループをつくり継続していきます。ご興味をお持ちの方は、どうぞ協議会までお問い合わせください。お待ちしています。

(小山祥子)